2004.7.1/今日は写真の話です。

食べることは、生きていく身体を養う基本です。
そうしたら身体とくっついてる精神を養うものは何?
ってゆうことでその手段として写真を推奨しています。

写真が絶対だ!
なんて思っているわけではありませんよ~
自分のこころのことですが、
気持や考えや思いとかを相手に伝える手段として、
文章を書く、絵を描く、音楽をする、
その他いろいろありますが、

写真ってけっこう使いやすいじゃないですか。
最近ならデジカメとか携帯で写メールとかありますよね、
私たちの身近にあるでしょ、それで使いやすいでしょ!
そういうことも含め、写真をお勧めするんです。

身体を養っていくことと精神を養っていくことのふたつが、
人間が生きていくのに必要なことなんだと思ってるんです。

写真って簡単に撮れちゃうんですね。
文学や音楽やお絵かきのような
事前トレーニングがいらない!!
カメラを持ったその日から、写真は撮れちゃう!

でも本当はそんな簡単じゃないんですけどね。
ここでは自分が生きていくってこと、
自分の生活スタイルをどうして作っていくのか、
そんなテーマで自分を見つめながら自分を考える。

その自覚的入り口として、
食べることとアートすることを、
同列に置いて実践していくことを企んでいるんです。



昨日、彩都メディア図書館で写真史レクチャーをやったんですが、
テーマは、ドキュメントの系譜ということで

日本の1960年から現在までの流れを俯瞰する内容でした。
そこで、写メールの話をしたんです。
携帯で写真を送ることでコミする写メールです。

写メールって新しい写真を使ったコミュニケーションの方法ですね。
絵文字と写真を組み合わせて相手に自分の存在を伝える手段です。
この写メールを新しい写真のあり方として捉える視点が必要なんじゃないか、ということです。
従前の写真の考え方でいうと、これはお遊び!のように思うかもしれないですが、

写真のあり方の新しいツールです。
プライベートな使い方のなかに、これからのアートの方向性があるかもしれないです。
そのようなお話をしました。



写真の勉強をしていくのに必要なことといえば、技術の修得はもちろん必要になりますが、

平行して写真に撮るテーマを考えていかなければならないんです。

そのテーマについてですが、昨今テーマを立てる方法が変わってきたんだと思います。
これまで大きく言うと社会を批判的に見て写真にするケースが多かったのですが、

最近は非常にプライベートな視点から撮られた写真が多くなっています。

特に自分の位置のとらえ方がプライベートな生活空間にある自分、といったふうにです。
その中には理屈というより情動から派生する写真群となっています。

かってあったドキュメントという手法で社会現象を捉えることより、

性欲に視点を当てるような傾向です。

食べることとセクスは人間生存の基本欲求だから、

この基本のところの現象を写真に収めるというのはごくごく自然の姿だと思います。

写真がよりプライベートな領域へ入っていくのに、

これまで閉ざされていた領域がこの情動の部分です。
自分の奥にある、身体と心が交差するところ、とでも言ったらいいでしょうか、

気分といったところのものです。

写真が未知の領域へ入っていくことで進化というなら、

この未知の領域、あるいはタブーとされていた領域に立ち入っていくことこそ、

現在的テーマだと思います。

これまでどちらかといえば隠されていたセクス領域、

これが写真の重要なテーマとなっているようです。


写真と日付

一枚の写真、もう20年以上前のポラロイド写真。
写真は時間を止めてしまいます。
今日ここに掲載する写真は1982年6月26日の写真です。
撮影場所はギャラリー・DOTです。

この写真を見ていると、そのころの自分の立ち振る舞いが思い出されてきます。
思い出すと同時に、そのころあった感情がよみがえってきます。
ここに写っているのは、わたしと東松照明さんなんです。

ふたりで撮った、たった一枚の記念写真なんです。

写真は記憶をよみがえらせます。
その頃、わたしは写真家の仲間入りをしようとしていました。
釜ヶ崎の労働者を撮っていました。
舞踏集団、白虎社の取材をやっていました。
その頃、取材し撮った写真を20年以上もほっておいたんですが、

最近、ようやく人に見せてもいいな~、という気分になってきたんです。

写真は記録であり記憶です。
意識の深~くに沈んでいた体験が、少しずつよみがえってきます。

写真って、記憶をよみがえらせる装置なんですね。
自分という存在を意識するとき、時空っていっていますが、

過去の時間と空間のかたまりが自分のなかに詰まっていることに気づきます。
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写真は1982年6月26日の記念写真です。