<ドキュメンタリー・フォト>1

写真は、最近の言葉でいえば静止画。これは、カメラ装置によって、ある瞬間のカメラの前にあったモノが定着されたモノです。ある瞬間という時間は、たとえば500分の1秒とかのレベルで、切りとられた現実の断片であるわけです。カメラは、現実に目に見えるモノが、かってならフィルムに、現在ならデジタル信号にして、定着させる道具です。この定着されたモノが、写真です。

写真の発明は1839年、フランスにおいて、ダゲールが考案した定着の方法、ダゲレオタイプにおいて、特許権が与えられ、これをもって写真の発明としています。このダゲレオタイプは一枚の銅板に、画像を定着させるモノで、複製がききません。これに対して、イギリスのタルボットが考案するカロタイプ、これは紙ネガをつくって、ポジにする方法で、フィルムに引き継がれる手法、陰画と陽画の方法です。

さて、ドキュメンタリーとは、ドキュメントすること。ドキュメントとは、記録のこと。つまりドキュメンタリーとは、直訳で<記録すること>ということになります。単純に、カメラ装置は、カメラの外にある現実の光景が定着されるものだから、これは「記録」です。ドキュメンタリーとは、記録すること、だから、そこには人為(人の行為)が入りこむことになります。

カメラがあって、記録媒体があって、この記録媒体(フィルムとかSDカードとか)に、厳密にはカメラにつけられたレンズ、ピンホールカメラにおいては針穴、の置かれた前の光景が写し込まれます。カメラとカメラレンズの、基本作業はこのようもので、現実にあったモノが記録媒体平面に転写されるのです。

カメラとレンズなどを組み合わせて、写真という静止画を得る道具一式のことを、カメラ装置と言っていいかと思います。カメラ装置は、その装置によって、写り具合が違いますが、現実の光景がそこには写っている、ということが写真が写真であることの条件です。
 120iphon1602120016
リンク:中川繁夫の著作/物語と評論のページです