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むくむく通信 VOL 007

2005年秋号
編集発行:むくむく通信社 発行人:中川繁夫
2005年11月1日発行
新しい生活スタイルの情報を集めて紹介・批評などをおこなっていきます
生活情報・アート情報・写真情報・文学情報・農業情報・その他諸々
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季刊むくむく通信 2005年秋号
目次
むくむく通信社の主張
記事1 農-食べること-
記事2 京都地域文化研究(1)
記事3 通信と通学で学べる写真学校
記事4 お勧め NPO法人彩都メディア図書館
記事5 食と農-赤熊自然農園-
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むくむく通信社の主張
もう一つの生活圏へ

  

世の中の中心となる大きな流れは、グローバル化です。
グローバル化とは何かというと、アメリカの経済的世界統一。
郵政民営化なんてやってますが、この流れに乗り遅れるな、です。
もうその流れを止めることはできないのかな?
ボクはもう止めることは出来ない、との悲観派です。
この大きなグローバル化していく世界が、中心となる生活圏(公共圏)となる。

そこで、ボクのできることは何か、と考えるのです。
戦争は根源から反対ですから、武器を持たないで抵抗する方法です。
それは生産手段を手に入れることです。
食料の自給、貨幣経済から遊離させたところでの、食料自給自足。
もう最後に残された抵抗だと考えています。
この小さな食料自給自足を成熟させる世界が、目下の生活圏(非公共圏)となります。

グローバル化がもたらす個人が不幸になる諸現象。
目覚めた個人が自衛することでしか、対抗手段がないですね。
幸福を手に入れる、心の充実、心の開放、これが幸福の根底です。
その一つが食料の生産を手に入れること、自給自足です。
抵抗軸は、ここが原点、ここからしか始まらないように思っています。
具体的な作業は、まだまだこれからとの感がありますが、
食と農とアートを考えるベースとしたいものです。
2005.8.31 nakagawa shigeo

  

記事1 農-食べること-
お米と野菜を作る
<生産手段を手に入れる>

グローバル化する世界に対抗する手段として、生産手段を手に入れることを提唱しています。
ここでは、農作物の生産です。主食となる米、副食となる野菜。
あたらしい共同体を必要としている現在です。
ここ、京都農塾では、京都、大阪から集まった塾生が、共同して生産しています。


 

 
2005.8&9のお米と野菜そして共同作業 於:京都農塾

<生産と消費>というとき、この社会では、お金(貨幣)が介在することを前提とします。
このお金を得るためには、ふつうは賃金労働をしなければならないんですね。
この賃金労働の対価として得るお金の量、つまり所得が減少していく傾向にあります。
ということで、お金を使わない方向で、食料とか生活必需品を手に入れることで、収支を合わせる。

そこで、生きることの自衛手段として、自ら生産することを考えていきます。
一人でできないところも、共同でならできる、と考えます。
ここに自給自足する共同体構想が生まれてきます。
あらためて、新しい共同体を生み出すための試みをするグループが出来つつあります。

記事2 地域文化研究

京都地域文化研究(1)

グローバル化する世界に対してローカル化の方向をめざします。
むくむく通信社は、京都を本拠地として情報を発信しています。
ローカルな地域情報を発信していくことで、地域文化と個人の内面を見つめ、安定させようと試みます。

京都地域文化研究の目的と研究範囲を、次のように想定します。
(1)京都の文化ルーツと心のグローバルネットワークを探ります。
(2)京都地域の食文化とローカルネットワークを探ります。
文化は心をつくります。食文化は身体をつくります。
古くて新しい人間関係の像を探索していきます。
主宰:中川繁夫

  

  
北野天満宮にて 2005.7.25 photo by nakagawa shigeo

北野天満宮は通称「天神さん」、京都の北西に位置する神社です。
ここは、門前町の原形として、この地域を造ってきた天神信仰のメッカです。
菅原道真が冤罪にて大宰府へ流罪となった後、京に疫病が蔓延し災害が多発したといいます。
これを鎮めるために造られたのが、この北野天満宮です。
庶民信仰の中心として参拝者も多く、門前に市が形成されてきます。

記事3 通信と通学で学べる京都写真学校

あい写真学校と写真ワークショップ京都

京都を拠点とした新しいタイプの写真学校が誕生しています。
あい写真学校は通信制、写真ワークショップ京都は通学制。
インターネットの利便性を使いこなしていく通信制の写真学校と従前の学ぶ現場を持った通学制の写真学校。
あい写真学校と写真ワークショップ京都、あわせて京都写真学校です。


 
写真ワークショップ京都 2005.8のテクニカルとゼミの風景

<写真専門のギャラリーが運営する写真学校>
あい写真学校と写真ワークショップ京都の運営母体は、ギャラリー・DOTです。
ギャラリー・DOT は、オリジナル・プリントを扱う老舗の写真専門ギャラリーです。
カリキュラムなどの企画は、フォトハウス京都(1984年設立・代表中川繁夫)が担当です。

デジタル写真が主流になってきた昨今の現状です。
これまでフィルム写真が培ってきた写真つくりのノウハウを持ったギャラリーが、
新しい時代の提案型ギャラリーとして開校させたのが、
通信と通学を兼ね備えた写真学校です。

写真発表の場が、ギャラリースペースからホームページへ移行していきます。
いま、ギャラリースペースの変容が必要となっています。
ちょうど100年前の1905年、ニューヨーク五番街に「291ギャラリー」がオープンしました。
開設者は、アルフレッド・ステーグリッツです。
「291」は、写真の時代を先駆けたギャラリーとして、高い評価がなされています。

学校は、教育の現場であると同時に研究機関でもあります。
ギャラリーが企画運営する、新しいタイプの写真学校です。
写真を愛好する人たちが増大するなかでの、デジタルを介在した写真の現場。
写真の可能性を、様々な観点から捉えて発信する現場です。

あい写真学校&写真ワークショップ京都は、個人参加型の共同学校です。
教え教えられる関係を、共同でつくりあげる写真表現分野に特化した学校です。
商業ベースに乗せることを追求する学校ではありません。
むしろ商業ベースを排除する方向での、共同運営をめざします。
2005.10.3 nakagawa shigeo

記事4 お勧め

NPO法人彩都メディア図書館


 

彩都メディア図書館は、大阪・千里の万博記念公園にあります。

NPO法人彩都メディア図書館には、写真、美術、デザインなどの書籍や資料が約2700冊。
1992年、写真図書館として開館、以来13年を迎えました。
2001年に現在地へ移転、NPO法人となりなりました。

フォトハウス京都の写真集等資料約3000点を寄託しております。
ボクは初代館長を5年間務め、IMI大学院スクールの初代事務局長として2002年まで仕事をしました。
そんな関係から、情報集積基地としてのお奨めスポットなんです。

NPO法人彩都メディア図書館が運営する「写真表現大学」は、写真を総合的に学ぶスクール。
同じ場所にある「IMI大学院スクール」は、芸術系大学院レベルの研究施設としてあります。
現代社会と未来が必要とする一つの領域が集積する場所として、注目に値します。
2005.10.8 中川繁夫記

記事5 食と農-赤熊自然農園-

赤熊自然農園

赤熊自然農園は、京都・亀岡にある農園です。
不耕起(耕さない)、肥料を施さない、水をやらないという、
自然農法で野菜を栽培されています。

野菜の生命力を最大限に発揮させてあげるには、この自然農法がよいといいます。
自然のままに成長する野菜は、野菜本来のおいしさを発揮してくれるといいます。


 

 

 

 

 
赤熊自然農園の所在地は、京都府亀岡市東本梅町赤熊西山口20

食と農を考える

おいしい食をつくる会

2005年8月27日、この赤熊自然農園で、車座交流会が開催されました。
<「食と農」をキーワードとする活動グループの立ち上げを考える会>
これから、この会を立ち上げようという前段での意見交換会です。


2005.8.27 準備会ミーティング
2005年10月20日
おいしい食をつくる会発足しました。

編集後記
この夏から秋にかけて、身辺があわただしくなってきたように思っています。
というのも、IMI大学院スクールのキャリアアドバイザーなんていう名刺を作ってもらったり、
びわこほっと・まるエコ塾の塾長さんになったり、またまたおいしい食をつくる会に参加させてもらったり・・・
総合文化研究所を立てて、HP作成準備から2年が過ぎたところです。
ボクの基本コンセプトが、そこに集約させていますが、生成と消滅の繰り返しのようです。

この季刊むくむ通信も第7号となりました。
編集期間中に起こるボクの興味や立ち振る舞いを中心にまとめています。

あい写真学校と写真ワークショップ京都が当面のベースとなります。
この写真学校を成熟させていくために、その周辺を配置していると考えています。
2005.10.8 nakagawa shigeo