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気儘な手記というタイトルをつけました。これまでは日記というフレームでしたが、日記にはならなくて、気儘に書きますというタイトルにしていました。それが手記という文字を使うことにしました。微妙なのですが、手記、という単語には古い語り口の匂いがしてきます。古い箪笥の扉を開けると、樟脳の匂いがして、なんだか秘密めいたモノを見る、そんなイメージです。江戸川乱歩の怪人二十面相、明智小五郎と少年探偵団、少年の頃に垣間見た未知の世界を、覗いたあのイメージです。

手記という文字をよく見知ったのは、ある月刊本だったように思い出されます。「~~~~の手記」なんていうタイトルで、描かれたイラストがいまでは古い、カストリ雑誌の挿画、色なしのペンタッチの描画です。~~~~の部分は、たとえばアブノーマルな私、というようなフレーズが入っておりました。「アブノーマルな私の手記」、手記と言うとこういうイメージが心的に立ち昇ってくるから、公開文章で、書いていいのかなぁ、と思うところでした。

ペンネームで書く、ということが文筆家には多いと思っています。そうだ、ペンネームを使って、文章を書こう、と思ったわけです。そういえばネットではハンドルネームって使うじゃないですか。フェースブックになってから、実名を使うようになりましたが、まだハンドルネームが主流だったころには、すけべえな言いたいことが溢れていた、じゃなかったですかね。自分が自分であることを隠して自分の内面を書き出す、という屈折です。